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BLOGOSで「渡邉美樹は嫌い」でも、ワタミ労働で「得られたもの」もある【ブラック企業のいいところ(3)】という記事が話題になっていたので、ブラック企業出身の僕からも、「いいところ」をご紹介したいと思います。

僕は史上最悪の就職氷河期、2000年に社会人となりました。職業はラジオ番組のAD。フジサンケイグループの制作会社で、実質ニッポン放送の子会社に入社しました。
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8年半勤めましたが、特にディレクターになってからの勤務はハンパなく、残業は月200時間に達し、普段は月に1回か2回はお休みありましたが、ピーク時では半年間で休みが2日というスケジュール。


朝10時に出社して、お昼の「のってけラジオ」の中継に出て、ショウアップナイターやって、深夜のオールナイトニッポンR(2部)を28時半までやって、片付けて朝6時頃帰るのが通常業務。
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編集と納品日の関係で、週に1〜2回は完徹でした。よく、椅子で寝てるADさんがいますが、寝れるなんていいほうなんですよ。
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でも、僕が特に忙しい訳ではなく、入社から三年間休みがなかった局の社員さんとか、会社に住んでる人とか普通にいたので、疑問はなかったんです。編集所に2泊とかするテレビのディレクターさんに比べれば、楽だと思ってました。
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ちなみに、残業代は40時間までしか出ないので100時間以上はサービス残業。休日手当も土曜は出るけど日曜日は出ないというバリバリのブラック企業。つか違法。

完全週休二日制なので、祝日はそもそも休みじゃありません。祝日も普通に放送はありますから、自分の番組ほっぽりだして休めないんで、まあそれは仕方ないと思います。

なので、ユニクロが「11月、12月は月300時間を超えて働いている」とか言われて叩かれてても「たった150時間の残業じゃん。しかも年に2ヶ月」とか思ってしまうんですが、そろそろメリット書きますね。

31歳で転職して初めて気がついたんですが、定時で帰ると、人は月に160時間ちょいしか働かないんですね。こちとら軽く320時間は働いてるので、30歳になった時に、22歳の新卒計算で16年分の経験値が貯まってるんです。倍です。普通の人も40時間くらいは残業するでしょうから、まぁ5年分くらいですかね。もちろん、搭乗時間が評価されるパイロットじゃないし、長けりゃいいってもんでもないでしょうけど、この差はデカかったです。

さらに、ADに人権はありませんから、毎日怒鳴られ、物が飛んできて、死ねって言われながらも徹夜で乗り切ってたりすると、人は強くなります。精神安定剤飲んでましたけど。
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こんなスケジュールは20代じゃないと体もたないですし、心を病んだり体を壊して脱落していく人も多かったですけど、転職先で初めて普通の勤務量で働いている同世代や若者を見て、「なんてヌルイんだろう」と思ったのは事実です。「きみらは30でこんなこともできないのか」と呆然としてみたり。

放送局の社員さんって、すごい競争倍率をくぐってきた一流大学の人たちが、寝ずに働いてるから、ホントに優秀なんですよね。コネ入社の人もたくさんいますが、たくさんいるので平等にしごかれて、怒鳴られて、帰れず椅子で寝てるんです。良家のお金持ちのお坊ちゃまお嬢様が、一流大学まで出てなんでこんなツライ仕事を選ぶんだろうって、むしろ不思議に思っていました。

転職先では、ええいめんどくさい、ニコ生では入社して3ヶ月で前任者が逃げた沖縄国際映画祭のステージを丸投げされたり、政治担当になっていきなり自民党本部や民主党本部に打ち合わせに行ったり、毎週政治家に会ったりと、お腹痛くなるようなことが多かったんですが、ラジオ時代にもっとハードな現場が沢山あったので、無事に番組を作ることができたんだと思います。有楽町の皆さん本当に感謝しています。
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今の仕事も、20代の貯金を日々食いつぶしているようなものです。死ぬ気で覚えた生放送、使えねえ!って怒鳴れた原稿、毎朝スクラップしていたスポーツ新聞・・・。

若い頃の苦労は買ってでもしろ、ってのはあながち間違ってないのかもです。

もちろん、労働基準法を守らない企業はガンガン指導していけばいいし、パワハラ上司は説教を録音してネットにばら撒けばいいと思うのですが、「修行」と割り切れて体と心の強さに自身がある!って人は、若いうちにブラック企業を利用する価値はあるのではないでしょうか。


がんばれ、全国のAD君たち。



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